5分でわかる!RGBからCMYKへの変換【色の基礎知識】

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印刷データを作るときに、鮮やかな色の写真データをCMYKに変換したら色がくすんでデザインイメージが変わってしまった!これはグラフィックデザイナー誰もが経験することです。

原因は、RGBとCMYKとで色の再現方法と表現できる色の範囲が異なるから。グラフィックデザイナーだけでなく、イラストレーターやカラーコーディネーターにも密接に関わっています。
この記事では、色に関わる仕事ビギナーのために、基礎知識と、実際のグラフィックデザインの現場ではどのように対応しているかなどを紹介していきます。

【色の基礎知識】RGBとCMYKの違い

色の3原色って、聞いたことがありますか?原色とは全ての色の元になる色ですが、光の3原色RGB(加法混色=かほうこんしょく)と色料の3原色CMY(減法混色=げんぽうこんしょく)の2つがあります。

「光の3原色(RGB)」発光で見える色

RGBとは、赤Red・緑Green・青Blueで作られる色で、混ざると明るくなり白に近づいていく混色方法で加法混色と呼ばれています。
パソコンやスマートフォンなどのモニター、ライトなど、そのもの自身が発光しているものは光の三原色で色が作られます。またデジタルカメラの写真データもRGBです。

光の3原色の色数値

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それぞれの最大値が色数値になり、WEBデザインで中心的に使います。3色交わった部分が白になっていますね。これが加法混色です。

  • 赤(Red):R255 G0 B0
  • 緑(Green):R0 G255 B0
  • 青(Blue):R0 G0 B255

「色料の3原色(CMY)」光が当たり反射して見える色

CMYKとは、シアンcyan・マゼンタmagenta・イエローyellowで作られる色で、混ざると暗くなり黒に近づいていく混色方法で減法混色と呼ばれ、印刷物は色の三原色で作られています。
理論上ではこの3色を100%の割合で混ぜると黒になりますが、実際にこの3色のインクを混ぜてもきれいな黒にならず、濃い茶色?という感じになります。
実際の印刷では黒をきれいに表現するために、黒インクを加えて色の安定性を高めます。

光の3原色の色数値

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CMYKでそれぞれの最大値が色数値になり、グラフィックデザインでデザインで中心的に使います。3色交わった部分が黒に近くになっていますね。これが減法混色です。

  • シアン(Cyan): C100 M0 Y0 K0
  • マゼンタ(Magenta):C0 M100 Y0 K0
  • イエロー(Yellow):C0 M0 Y100 K0

写真をCMYKに変換したら色がくすむ理由とは?

デジタルカメラやスマートフォンで撮影した画像データはRGBです。

カラースペース

図の、カラー部分が人間が認識できる色域です。黒ライン内はRGBが表現できる色域、白ライン内はCMYKの表現できる色域です。見てわかるように、CMYKはRGBにくらべ表現できる色が少ないですね。

RGBは再現できる色空間が広く、鮮やかな色や蛍光色でも表現できます。一方CMYKは再現できる色域が狭いので、RGBで再現できない色域が別のCMYKでの近似色に置き換えられてしまい、色がくすむ原因となっています。

なお、図のsRGB、Japan Color 2001 Coatedというのは、カラープロファイルといって、デジカメ、モニタ、プリンタなどの入出力機器の色を統一するための設定ファイルを指します。説明しようとするとカラーマネジメントという奥の深い話になってしまうので、ここでは省略します。。。

知っておくべき点に絞ると、

  • WEBサイトのデータをRGBで作る際に設定するカラープロファイル=sRGB
  • 印刷データを作る際にイラストレーターに設定するカラープロファイル=Japan Color 2001 Coated

普通の仕事なら、ほぼこの設定で問題ありません。

グラフィックデザイン現場ではどうしてる?

RGBからCMYKへの変換した結果の色の変化について、風景写真や料理写真はあまり変わらない場合が多いですが、鮮やかな色の商品写真などの色の再現は難しく、カメラマンさんの撮り方(ライティング)によって色が変わることもあります。

フリー素材を使う場合も、蛍光カラーの素材はキレイで使いたくなりますが、調整できない場合があるので選ばないほうが無難です。
以下はフリー素材をCMYKに変換したものです。普通の写真であれば、ある程度RGBの色に近づけることができますが、こういった蛍光色は難しいです。そして、いったんCMYKに変換したデータは、再びRGBに戻しても、元の色には戻りません。

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デザインカンプをRGBのままデザインしてお客様に確認をとらないように。デザイン承認を貰ったのに、版下データを作る際にCMYKに変換して色が変わり、デザインイメージも変わってしまった!なんてことのないように、カンプの段階でCMYKに変換しましょう。

Photoshopでの調整

1.RGBデータをCMYKに変換

「イメージ」→「モード」で変換せずに、「編集」→「プロファイルの変換」を使います。なぜならモードではカラープロファイルの設定ができないから。印刷データの場合は、CMYKのカラープロファイルは上記で説明したようにJapan Color 2001 Coatedを選びます。(RGBを開くとデフォルトでJapan Color 2001 Coatedになっていると思います。)

2.色調補正で調整

鮮やかに補正したい場合は、彩度を上げます。レベル補正で画像データのコントラストを強めると色が少し鮮やかに見えるので、先にレベル補正をすると良いかもしれません。色味も変わる場合があるので、カラーバランスなどで調整します。

3.カラーレーザープリンターで出力・確認

実は、カラーレーザープリンターでの出力結果は、用紙にもよりますが実際の印刷と比べて少し鮮やかめになることが多いです。版下データ作成時は少し加味しましょう。

一言メモ

ここでいうカラーレーザープリンターは、印刷の色に合わせるためのソフトを入れたものです。写真の色のチェックだけでなく、全体の色を確認します。
以前はカラーレーザープリンター+ソフトを個人で購入するには高価でしたが、最近は購入しやすい価格になってきています。グラフィックデザイナーには必須ですが、買うのは無理!という場合は、キンコーズのレーザープリンターで出力して確認しましょう。
印刷データを作るなら、(ビジネスで使うような)ソフト無しのレーザープリンターや家庭用インクジェットプリンターは絶対NGです。

4.印刷会社の色校正で確認

実際に印刷した場合の色を印刷会社の色校正で確認します。色校正にも種類があるので、本格的に色合わせしたれば実際の用紙で本機校正をしますが、だいたいは簡易色校正といって、校正用の印刷機や用紙で確認することが多いです。

ネット印刷で安価にすませる場合は、プリンター確認後、そのまま入稿して印刷してしまいます。どちらにするかは仕事の内容や予算によって決めます。拘れば拘るほど費用がかさむ・・・ということですね。

ただデザイナーとしては、なるべく色を合わせたいので、筆者はネット印刷グラフィックの色校正をよく使っています。デジタルプルーフ(本紙タイプ/フライヤー・チラシ用)A4の場合は、5日納期で950円(2020.11月時点)色を見るには充分可と思います。

また、印刷会社によってインクの色が変わるので、カラーチャートを取り寄せておきましょう。

RGBからCMYKへの変換 : まとめ

色の見え方は環境により大きく変わります。写真であればRGBとCMYKの違いだけでなく、カメラマンさんの使用するカメラ機種、設定、ライティング、補正の違い、印刷会社の、印刷機の違い、設定の違い、インクの違い、用紙の違いなどなど…。
RGBからCMYKへの変換の際は、ここで紹介したことをに意識してみてください。仕事で繰り返しているうちに、難しい色、上手に色調整する方法など、だんだん身についていきます。

もうひとつ、印刷後に刷り上がった印刷物は2〜3部手に入れておきましょう。色調整の結果と本印刷の結果をチェックして次に生かせます。私が心がけているのは、調整が難しかった色のインクの割合をメモしておくこと。後々便利ですよ!

投稿者プロフィール

グラフィックデザイナー E.M.
グラフィックデザイナー E.M.
仕事内容:グラフィックデザイン
クライアント:広告プロダクション・印刷会社